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J Dilla
Donuts (Donut Shop Cover)
Stones Throw
- Cat No.: STH2126
- 2025-05-06
一家に一枚、DONUTS。J Dilla 最期の作品であり〈Stones Throw〉金字塔。【LP初期ジャケの、ドーナッツショップver. リプレス!】
Track List
Track List
ソロ活動やBruno MarsとのプロジェクトSilk Sonicでの活躍など、スターダムを駆け上るAnderson.Paak。そして現シーン最高峰のビート職人として目の離せない Knxwledge。Youtubeなどでリリース予定があるのかないのか不明な様々なジャンルのビートを大量に発表し続けている活動も面白いので、是非チェックしてみてください。前作であるデビュー・アルバム『Yes Lawd!』のリリースから約8年。メロディやビートを進化させた先にはR&Bが待っていた、、といった印象です。ThundercatやSnoop Dogg、H.E.R といったスターを迎えたトラックや、Knxwledgeらしいスモーキーなループものも勿論良いのですが、先行シングルでもあった「Daydreaming」(sample_1)や「Battlefield」(sample_2)、Earl Sweatshirt と Rae Khalil をフィーチャーした「WalkOnBy」(sample_3)あたりの沁みるコードやリフ、サンプル使いのR&Bトラックがグッときてしまいます。長く聴いていただけること間違いなしです。おすすめ (AYAM)
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Nas『Illmatic』、The Notorious B.I.G.『Ready to Die』、Beastie Boys『Ill Communication』とも同い年。ポーランドではヒップホップがまだ黎明期にあり、自国語でラップするという行為がまだ新しかった時代、1994年の先駆的作品が30年を経て同国レーベル〈The Very Polish Cut Outs〉より初のアナログ化。ヒットした「Czujee się lepiey(気分がよくなる)」を含む全18曲。DIYのLo-Fiで実験的なラフな質感に、東欧ローカルのスケールが生む静かなサイケデリア。ラップと詩の朗読、祈りと怒りの間を彷徨うような緊張感のあるパフォーマンスで、何と言っているのかよりも吐き出されたものをぜひキャッチしてみてください。 (足立)
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〈L.I.E.S.〉から、西海岸アンダーグラウンド、の先端テクノからブートレッグ・エディットまでジャンルを跨いで活躍してきた奇才VIN SOLとMATRIXXMANのコンビによる変名。ローライダー、埃まみれのスイートソウル、クラッシュしたドラムなどなど様々なサンプル、ブレイクをチョップしたビートテープ・スタイル。心地よいソウルネタのヒップホップとは別ベクトルの、エクスペリメンタルなビートサイエンス、独特の世界観がある。各面シームレスな20分x 2、30曲がクレジットされているホワイト盤。ピクチャースリーヴ。 (サイトウ)
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MADLIBがシャイ故のヘリウム吸引系虫声ラップ。ディガーでもある彼のコレクションからサンプルされたロウファイで煙たい揺れのあるビート。ジェームスブラウンのブレイク、レアな70sソウルグループThe Roe-O-Tationのコーラスフレーズが強烈な「Rappcats Pt. 3」(sample_1)や,The Spinners「I Found Love」の最高に沁みるフレーズをループさせ、M.E.D.を迎えた「The Exclusive」(sample_2)など、入手困難な音源からポピュラーなソウル、チリノイズからスクラッチまで、未だ誰も同じ調理をしてもこの味にはならない、代わりの効かないユニークなトラック群。1st『The Unseen』に並ぶ超名盤。 (AYAM)
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グローバルなポップミュージックの地位を確立して久しいラップ・ミュージックだが、ラップは英語(アメリカ英語)でなければ米国でヒットすることは難しい。これはK-POPの戦略を見ても自明のことだと思う。アメリカ英語を練習して巧みに操り、ラップ・ミュージックの「アジア」の枠に花を咲かせている韓国のアーティストが多数いる一方で、ローカルの意味を音とリリックに落とし込み、ヒップホップを完全な地元の味に調理してしまう「アジア」のアーティストも存在する。タイのJUU4Eはまさしくその代表的な存在だ。
タイのヒップホップ・シーンにおいてOGとしてリスペクトを受け、独自の位置を確立しているラッパーJUU4E。2019年にリリースされたファースト『ニュー・ルークトゥン』では、stillichimiya/OMKのYoung-Gプロデュースの元、タイの雑食ゲットー歌謡ルークトゥンをヒップホップと折衷、最新のヒップホップであると同時に最新のルークトゥンでもあるという傑作を作り上げた。続く『馬鹿世界』ではサイケデリックかつ、タイ南部の舞踊芸能ロン・ゲンや、日本民謡など意識的な「アジア」の風味を取り入れたユニークな音楽を展開し、コロナ渦中の混沌とした世界を描いた。
これらの流れを継ぐ『イズ』は、コロナを乗り越えて再びパーティーが始まる、開放感に溢れたダンス・アルバムなっている。アルバムの前半6曲は、2023年にデジタルEPとしてリリースされたもので、アップテンポのジャージークラブ、ドラムンベース、ドリルといった「グローバル」のトレンド・ビートにタイの伝統楽器であるケーンのループや「ワンカップ酒」といったローカル局所トピック、そして仏教の世界観に基づく歌詞が結び付けられ、踊りたい衝動と自分の立ち位置を問うてくるような感覚が交互に訪れる。文脈は違うが、デヴィッド・バーンとブライアン・イーノの『My Life in theBush of Ghosts』と同種の感覚だ。後半の7曲は今回が初出となるが、前作『馬鹿世界』収録の「トンブリー丼」のドープな別バージョンや、めでたくタイで解禁されたガンジャをドリルのビートで讃える「タイは吸う」など、前半と同じく開放感に溢れるチューンと独自の詞世界に溢れた内容となっている。前半6曲、後半7曲、そう、合わせて13(ジュウさん)曲! ジュウさん曰く、このアルバムはコロナを乗り越えてみんながまた集まる楽しさを取り戻せたという喜びの感情を内蔵しているとのこと。本当にその通り。爆音でプレイしてパーティーをまたスタートさせよう!
Produced by JUU4E & Young-G
Mastering: Takuto Kuratani
Cover art: Shinsuke Takagi (Soi48/OMK)
=作品仕様=
+ 通常ジュエルケース+帯
+ 24Pブックレット封入(解説・訳詞掲載)
+ 解説:Young-G(stillichimiya/OMK)
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まだアメリカが知らないHIPHOPの最新形はここにある。88risingと真逆な方向からアジア・ローカルをレペゼンし、それ故にグローバルに通用する全くフレッシュな音楽を作り上げてしまうタイの異能、Juu。オートチューンを手にいれたキャプテン・ビーフハートか?水牛に乗ったドレイクか?1stフル・アルバム『ニュー・ルークトゥン』登場。
Juuとは何者か?魅力的なアクトが次々登場するタイのHIPHOPシーン。その中でもOGとしてリスペクトされるJuuだが、タイ国外からその存在をキャッチするのは困難を極める。タイ語で歌いフィジカルはゼロ、Youtubeにしか存在しなかったその痕跡をOMK(One Mekong)が辿って接触に成功。2017年、遂に彼を招聘して初来日ライブを敢行しその異形な音楽性と人物像が明らかとなる。太すぎるベースと細かく刻まれたハイハットのグルーヴはTRAP以降のそれだが、自在に伸縮するフロウ、英語・タイ語・日本語・甲州弁を織り交ぜるぶっ飛んだ言語感覚、そして豊穣なタイ音楽クラシックからの引用(あとファニーな人柄も)そのどれもが当世に溢れるTRAPコピーキャットと全く別次元にいることを示していた。
本作はこの異才とOMKの面々が意気投合し、stillichimiya/OMKのYoung-Gのリードで共同制作を始め、およそ2年がかりで完成したJuu初のフル・アルバムとなる作品だ。大半のトラックがYoung-Gの手になるもので、このサウンドがまたOMKのアティテュードを反映した野心にみなぎっている。チンやカウベルやケーン、ピンといったタイの楽器を随所に取り入れつつ、しかし決してエキゾチックな味付けに使っていない。タイに元々あるビートやグルーヴを注入するため、それらを必然として取り込んでいるのだ。そしてメロウな曲で滲み出るのはルークトゥンとも日本の演歌とも通じるフロウ(歌心)。それらがJuuのバックグラウンドであるHIPHOPやレゲエを介してなんとも言えない「新しい歌謡感」を生み出している。
タイトルの『ニュー・ルークトゥン』が示す通り、本作は死滅しかけていたタイの歌謡ジャンル、ルークトゥン(*1)を最先端HIPHOPでパッタナー(*2)したものだ。このルークトゥンという音楽は、HIPHOP同様に過去のクラシックを何度も引用(サンプリング)し蘇らせる。そしてこれもHIPHOP同様に歌詞(リリック)が非常に重要な音楽でもある。このルークトゥンとHIPHOPに共通するマナーを完全に矛盾なく消化しきったのが本作の特徴だ。Juuが制作の過程でYoung-Gに「これはニュー・ルークトゥンだ」と言ったことから付いた本作のタイトルだが、これは必然というべきネーミングだろう。本作は「最新のHIPHOP」であるし「最新のルークトゥン」でもあるのだ。タイHIPHOP界最高の”マスター・ポエット”としてリスペクトされるJuuの詩の世界は、翻訳に難航を極めた完全対訳を是非チェックしてほしい。
毎度シネマティックなギター・ジャズ・ファンクを聴かせてくれる、多作なプロデューサー/マルチ奏者の Doctor Bionic。Terrestrial Radioシリーズと銘打ち、ラジオ・ミックスのように様々なジャンルを演奏していく洒落たコンセプトのシリーズで、本作はその第二弾。ヴィンテージな音像演出のために、今回もアナログ機材で録音制作。今回はサポートのプレーヤーのクレジットが見当たらないため、おそらくほぼ一人での制作かと思われます。凄い。リリースには毎回ユニークで示唆に富んだジャケットが添えられており、今回はイスラエルを拠点とする画家でデジタル・アーティストのRefael Idan Suissa を採用。 (AYAM)
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ケンドリック・ラマ―’14年の大傑作「To Pimp a Butterfly」への参加や、同時期には天才・ANDERSON .PAAKとのデュオ・NxWORRIESの片割れとしても知られるカリフォルニアのビートメイカー・KNXことKNXWLEDGE。bandcampで楽曲を大量に発表していたころと変わらないクリエイティヴさと未知なるビートの探求は衰え知らず、NxWORRIESとしてのクレジットもあり、シークレットでANDERSON PAAK.が歌っているというトラックもあるという今作、いつものように全22曲というビートワークをパッケージした純度の高いサンプリング技能や現代ヒップホップのHQなトラックが満載。ラストも、LAのフレッシュなシンガー、DURAND BERNARRとROSE GOLDをフィーチャーした「Mindin My Business」もお楽しみ。KNXWLEDGE諸作の中でもR&Bサンプリングが際立つメロディアスな名作。大推薦です!
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2020年末にこの世を去った、インテリジェンス覆面ラッパー/プロデューサーMF DOOMと、コレクター、ヴァイナルジャンキー故の豊かな知見によるサンプルチョイス、映画的で埃っぽく奇怪でフレッシュ&クールなトラックを生み出しまくるプロデューサーMADLIBの最強ユニットMADVILLAINの1stアルバム『Madvillainy』。このデモ音源が、2002年当時web上に流出。発売の期待や噂がされる中、これまでにフィジカル化が叶ったのは 2008年にStones Throwサイトで限定販売されたBoxセットの内容に含まれていたカセットのみでした。『Madvillainy』を聴き込んだ耳にも驚きと興奮を与えてくれる、エフェクトやミックスを際立たせたDave Cooley(当時の『Madvillainy』のマスタリングを担当)のリマスター仕事が素晴らしい。スト2のSEを使う遊びっぷり、ざっくりとしたエディット感など、個人的には本編よりこちらの方が今の気分にハマります。ミックステープ仕様な音源のため、トラックリストの収録曲に多少のずれがあります。ご参考までにご試聴お願いいたします。大推薦 (AYAM)
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Karavi Roushiは、名古屋のヒップホップ・コレクティブHydro Brain Gangの一員として、Nero Imaiのアルバム『Return Of Acid King』(2017)に参加しシーンに登場。その後、Aquadabとレーベル《Super Lights》を立ち上げ、Takara Ohashiをデザイナーに迎えて2019年に1stソロ・アルバム『清澄黒河』を発表。無名の新人ながらiTunesのHip Hop Japanアルバムで総合15位を記録し、音楽だけでなくOhashiがデザインしたCD装丁でみせたトータルアートも衝撃を与えました。また、コロナ禍に制作されたコンピレーション『S.D.S =零=』(2020)で発表された「Tokyoite」は、参加アーティスト達のフェイバリット/裏アンセムに。
この3人のチームで、ガラス細工のように繊細に作り込まれた本作『BLADE N』は、音楽面で意識的に方法論を変え、従来NGとされてきたラッパーのヴォイスやフローに干渉する対旋律を積極的に採用した楽器法、複雑に音が編まれたトラックで、ラッパーとトラックメイカーは真に対等の関係をつくり得るのかという問いを発しています。時にシンセ機材のようなKaravi Roushiの超常ヴォイスは切れ味を加え、アートワークでは、「死なないこと」とファースト・トラックで歌い出される『BLADE N』に秘められた物語世界をOhashiがヴィジュアル抽出し、『清澄黒河』同様のインパクトを与えています。
本作の注目フィーチャーにはrawbaiとの共演でも話題のKuroyagi、 Emotionalな心の機微を歌うORIVA、Nipps率いるThe Sexorcistの C.J. CALが参加し、サウンド面ではCo-ProducerとしてSyntheticが1 曲参加しています。
=作品仕様=
+ DL クーポン+ステッカー
+ 2Pインサート(歌詞掲載)
+ シュリンク封入
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2000年にリリースされたMADLIBのオルター・エゴ、QUASIMOTOの1stアルバム。ヘリウムを吸ったような虫声ラップ、MADLIB印のロウファイで煙たい揺れのあるビート。どれも衝撃的だった問題作。クラシック「Microphone Mathematics」、「Low Class Conspiracy」、「Come On Feet」、「Jazz Cats Pt.1」は本アルバムに収録。その他も主にジャズをサンプリングしたドープでユニークな楽曲がずらり。STONES THROW15年の歴史の中でも重要な1枚である事間違いなしです。
BPM104、BPM120、BPM81、漆黒ソウルフル・ビートダウン、ダウンテンポ、3リエディット・トラック。Extra Soul Perceptionからの限定アクアマリン・ヴァイナル・12インチ。レコメンド。 (コンピューマ)
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Hydeout Productionを主宰するNujabesの1stソロ・アルバム。Five Deez、Substantial、CyneのCise Starr、Shing02、Sax奏者のUyama Hirotoなどがゲスト参加。ジャズやブラック・ミュージックに深い造詣を持つ彼がつくる極上のループミュージック。
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SISTER NANCYの代表曲「Bam Bam」のエディットがロングヒット中のKING MOSTは、ATCQラジオフリースタイルをサンプリング使用しベースを効かせたその名も「A Tribe Called Westwood」(sample1)。フリップはCASQUIATがGHOSTFACE KILLAHとRAEKWONを使ったブームバップ「Colossal Rhymes」(sample2)。 (Akie)
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KOOL&THE GANG 「HOLLYWOOD SWINGING」ネタでも著名な1997年MASE「Feel So Good」を基礎に、同じく特大ヒットのAMERIE「1 Thing」のシグネチャーなボーカルをコラージュ&マッシュアップしたA面。ビルボードR&B/HIP HOPチャートを総なめにした名曲、IRVGOTTIプロデュース&アシャンティ参加のJA RULE「Always On Time」にJAGGED EDGE最大ヒットの「Where the Party At feat. Nelly」を合わせたB面。どちらもまるで一曲のよう、スムーズな混ぜ方が流石です。 (Akie)
El Michels Affairメンバーで、ソロ作も好調なトランペット奏者Dave GuyとサックスのIan Hendrickson-Smithが現在The Rootsのフルタイム奏者として活躍しており、その縁からこのプロジェクトが結実。Michelsはスタジオで完全に作曲・録音されたソウルソングを作り、自分でサンプリングし、その音をチョップ&ループしインストを作成。本編では引き立て役であった音効やアレンジ、重低音のリズムセクションが存分に楽しめます。 (AYAM)
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『Special Herbs』シリーズを除くと、実質3枚目にリリースをしたアルバム。ユーモア、ウィット、社会批評がシームレスにブレンドされ、悪徳、暴力、嫉妬に汚染された人生を辛辣にコミカルに描きながら、食にまつわるメタファーで織りなす奇妙で無二な世界観。サンプリングソースの選択、ビートメイキング、リズム感、全てにおいて芸術性の高い名作。同年〈Stones Throw〉からリリースのMadlibとの共作『Madvillain』を経てより磨き上げられたタイミングの傑作。 (AYAM)
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FRANK OCEANのみならず、TRAVIS SCOTTやJAMES BLAKEなどの著名アーティストとの作品でその名を知らしめる奇才JOE THORNALLEYのソロプロジェクトVEGYN!ポップなシンセサイザーとドラムマシンでどこか0年代初頭の懐かしさも感じるデザインと、実験音楽/ポストダブステップを経過した奔放なリズム感。その両者が独特なバランスで交差。コラージュ的にTHREE 6 MAFIAのサンプルを利用するサウスな魅力も良い。ステッカーとインサートを付属したリミテッドエディション、お早めにぜひ! (Akie)
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本作をリリースした誕生日(2006年2月7日)の3日後に惜しくも他界。RAYMOND SCOTTから定番ソウルまで、ネタ選びの素晴らしさはもちろん、その素材の天才的な組み方、魔術師と例えられる独特のビート・プログラミング、音色、どこをとっても他と逸脱する素晴らしい内容。2006年発表から数年は影響を隠せないDJ、ビートメイカーが続出し、もうすぐ20年が経つ今また、新しい世代をも魅了するクラシックとなっています。ヒップホップの枠を軽く飛び越え、様々なジャンル、アーティストに影響を与え続けている名盤中の名盤。 (AYAM)